整形外科勤務当時も社会人(20代〜40代)のスポーツ現場に携わっていましたが、ずっと気になっていたことがありました。
それは、選手たちはなんとかプレーは出来ているものの、常に膝の痛みや腰痛を抱え、ずっと巻き続けているであろう古くなったサポーターを装着し、
普段から肘や膝が伸びきっていなかったり、ケガの後遺症で正座ができなくなっていたり、腕が挙げきれなくなくなっていたり…なぜ、このような状態になってしまったのか。
選手たちは学生時代に自分の夢や希望を持ち夢中で走り回り、ケガや痛みがあったとしても「試合に出たい!」という一心で頑張ってきたのだと思います。
指導者の知識がそれほどなかったのかもしれませんが、“無理を強いられて必死にやるしかなかったし、
あの時は後々のことなんて考えられなかった”、
“出来れば学生のうちから、ケガを防げるようなトレーニングやセルフケアの知識が欲しかった”という選手たちの声を聞きました。
その時に、「自分にできることはこれだ!」と思いました。
それは、未然にケガを防ぎ、より楽しく安全にやりたいことができるように知識を“教育”することです。
古傷や後遺症を抱える社会人選手を多く目の当たりにしてきて、学生のうちからケガをしにくい姿勢や自分の体にあった使い方、セルフケアの仕方など、ほんの少しだけでも“知識”があったら、防ぐことができたケガや痛みはきっとあったはずではないか、と思っています。
学生でなくても「人生で今日が一番若い」のだから、今日からできることで明日からの人生がキラキラ輝くものになると信じています。
おかじま接骨院の転機となり、現在の当院の根幹となった、ある高校生の話です。
彼は捻挫をした翌日に、全く足も着けない状態で来院しました。
足を見ると腫れがひどく、私は正直に「どこまでできるか分からない」と伝えました。しかし、彼はとても深刻な表情で「明日の試合にはどうしても出たいんです!」と言いました。
話をさらに聞くと、明日の試合はとてもお世話になった大好きな先輩の引退試合だそうで、先輩に今までお世話になったお礼として自分もその試合に出場したい、とのことでした。
私は彼の気持ちをどうしても叶えてあげたい一心で、今までしたことがない“あること”をしてみました。
すると次の瞬間、痛くて足も着けなかった彼が「立てます!」と驚いた顔で言ってきました。自分も“まさか!”とは思いましたが、続けて施術を行いました。
その結果、多少痛みは残ったものの無事、先輩の引退試合に出場し、とても満足した表情で親御さんとともに感謝の言葉を伝えに来てくれました。
足も着けずに試合を諦めかけていた高校生は、大好きな先輩へ恩返しすることができたのです。
これは、今のおかじま接骨院をかたちづくる上で非常に大きな経験となりました。
その後も足首を施術することが増えました。
足元を施術していると「肩こりが楽になった」「腰痛がなくなった」「五十肩も楽になった」など、
肩や腰などに触っていないにも関わらずそのような言葉をいただくようになり、こうして現在の当院の基盤となる「土台理論」が出来上がりました。
それから年数を重ね多くの経験をし、今のおかじま接骨院の大きな柱の治療理念である「足元から当たり前の常識をぶっ壊す」が生まれました。
少し乱暴な言葉に感じるかもしれませんが、それくらい皆さんの中の常識や思い込みが、「自分の体を治そうとするチカラ」を邪魔していることが多いということをお伝えしたいのです。
“他院で肩の痛みを治療してもらったけど、その場はよくなるものの戻ってしまう”
“自分なりに姿勢を良くしていても腰の痛みが治らない”
“肩甲骨をよく動かしているのに肩こりが取れない”
当院では、このような方々のお困りの症状もしっかり診させていただきますが、必ず“足元”の検査をしています。
“足元”(足首も含めます)は、頭から一番遠くて意識が向きにくく、問題の原因として思いつきにくい意外なところではないでしょうか。
“オシャレは足元から”という言葉もありますが、その言葉の意図は、もっとも注意が疎かになりがちな足元が、実は全体的なコーディネイトを左右するほど重要な部分であるということです。
まさに自分では気づきにくい意外なところに全体を決めるポイントがあるということになります。
実はそこにこそ、今の皆さんの問題を解決してくれるヒントがたくさん詰まっているのです。
人は自分の予想もしないような意外なことで良くなった瞬間に、目を丸くしてキツネにつままれたような表情をしますが、おかじま接骨院では日々そのような方々の表情を見ることができます。
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