病気や怪我などで損傷した組織を修復する間、体を動かさない
ように警告する役割を担っています。
そもそも痛みや不調はなぜ起きるのか?
痛みや不調は辛いですよね。
ただその痛みや不調は、体に対して悪いことを教えてくれるサインなんです。
と、いうことは
そのまま使い続けると体が壊れてしまう。
言い換えれば、体を長持ちさせるためのアラート機能です。
痛みがなければ気をつけることをしなくなる
→早期の加齢現象
→やりたいことができない状態
に繋がります。
そのため、ただ痛みをとるだけでは、その悪いことに対してのサインを無視することになり
その結果、体の老い(ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性関節症など)に繋がっていきます。
そのため、当院では辛い症状をなるべく早期に取るだけでなく、
- なぜその痛みが出たのか?
- どうしたらその痛みの原因が取り除けるのか?
- ご自身にあったセルフケア
を共有し皆さんへ「自立」できることをゴールにしています。
以前の働いていた整形外科でものお話。
「痛みをどう捉え体を丁寧に使うと、どうなるのか?」
まずは60代女性のお話です。
その方は、俗にいうゴッドハンドの先生に数十年に渡り定期的に整体を受けていたそうです。
しかし、今回はぎっくり腰になり歩くのも辛いとの事で、整形外科へ来院されました。
レントゲンを撮ってみると、
椎間板はほとんどなくなり、角の丸いはずの骨にはトゲが出ている状態でした。
その時の患者さんの驚いた表情を今も忘れられません。
「私は〇〇先生にずっと診てもらっていたから安心していたのに・・・」
その方は痛みと同時に、変わり果てた自分の体のショックに涙を流しながら悲しんでいました。
もう一方80歳を過ぎた女性が知人に紹介されて骨密度の検査に訪れました。
その時に初めて腰椎(腰の背骨)のレントゲン撮影したところ脊椎専門の先生も驚くほど綺麗な背骨だったのです。
その方にお話を伺うと、
「元々体が強くなかったので、体に無理な負担はかけないで生活していた。」とのことでした。
それを聞くと無理しなかったのであれば当然でしょ。と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
私はその時、
骨の変形は『年齢で変化していくだけではない』ということに気づき
車や家具同様、大切に使っているものは、長持ちしていくんだと思うようになりました。
お二人のお話の中で感じたことは
整体を受けることも大切ですが、
もっと大切なことは、ご自身の体を理解して、日々体に優しくなって欲しいということです。
それは『動いてはいけない』という事ではなく
交通ルールと同じように、体の動きにはルールがあるということ。
それに則っていれば体への負担は減り、長持ちする使い方、すなわち健康寿命が伸びることになります。
後々になって健康を意識することになっても手遅れにならないよう、
当院では体の使い方のルールをお伝えして自立されることを願っています。
ただ揉んで一時的な血流改善での軽くなったなどの対症療法だけで満足することなく、
原因を共有し、セルフケアができることで、早期の老化を防止するだけでなく
やりたいことができる体を手に入れていただきたく日々診療にあたっています。
ぜひその原因をしっかりご理解をしていただき一緒に治していきましょう
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